運動を始める前に必ずお読みください。
「正しい薬物療法に相応した、適切で定期的な運動は、たとえ簡単な運動であっても、この疾病の運動障害を予防することができ、やがては総合的によりよい治療結果をもたらす。
パーキンソン患者の治療へむけたこのアプローチは、その有益性が広く認められており、国際的な学術文献においても裏付けられている。」
ジュセッペ・メコ博士:ローマ大学・神経学科、パーキンソン病、その他重病に関わる研究に従事
【引用】“Esercizi
Fisici(身体運動)”, Azione Parkinson
Roma, 1994
「パーキンソン病に対しては、早い段階で身体の調整と筋肉の屈性を改善し、筋肉の固縮・関節包靱帯の悪化を防ぐために身体運動を行うことが効果的である。(略)適切なリハビリテーション療法を受けた後、患者が日常的な運動を行うことが必要不可欠である。」
マリア・ローサ・サラーティ博士:フィデンツァ病院(イタリア・パルマ)・リハビリテーション部門
【引用】"Esercizi
motori indicati nel Morbo di Parkinson(パーキンソン病のための効果的な運動)”,
Unione Parkinsoniani, Parma 2003
パーキンソン病患者協会の多くが、運動療法を説明したマニュアル本を発行しています。また、いくつかの協会は同テーマを扱ったビデオも制作しています。
しかし、これらのサポート(マニュアル本、ビデオ)は、運動を実行する上で問題となってきます。
マニュアル本は運動を参照するため、いつもテーブルの上においておかなければなりませんし、ビデオは最初から最後まで一続きで録画されているため、必要な運動を何度か続けて行いたい場合、その運動ごとに巻き戻し、早送りなどをする必要があります。
e_gymプロジェクト(electronic gymnasium)はこの不便さを解消しました。
一続きの運動ではなく、ご自分に必要な運動にクリックひとつでアクセスすることができます。
1つのページに、1つの運動を掲載する形になっており、それぞれのページは以下のように構成されています。
- 運動の目的と、その方法の音声による説明。
(音声を聞くには、ボタンを押す。ボタンを押すごとに同じ説明を何度も聞くことが可能。)
- 動きを詳細に表すアニメーション。
- アニメーションの動きに合わせた音声ガイダンス。(イチ、ニ、サン・・・)
- 何回運動を繰り返すかのカウント設定
(「説明」ボタンの近くにある四角い枠の中に入力した数の分だけ、アニメーションが適切な小休止とともに自動的に繰り返される。)
- 「開始」ボタン (アニメーションが音声ガイダンスとともに再生される。)
- 「中断」ボタン (アニメーションを途中で止めるときに使う。)
- 「再開」ボタン (「中断」ボタンを押したところから再開する。)
- 「目次」ボタン (目次のページへ戻る。)
もちろん、これらの運動がすべてというわけではありません。より多くの人に実践してもらえるよう、簡潔でわかりやすいものをご紹介しています。運動を行う方の症状にあわせ、より複雑な運動が必要な場合は、専門家の指示が必要となります。
なお、皆様のリクエストにより、新たな運動を追加掲載する場合もございます。
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注意事項:
- 各々に適した運動を行うため、理学療法士やリハビリテーションの専門家へ相談してから、これらの運動を行うようにしてください。
- こちらでご紹介している運動により、すべての患者の方へ効果が保障されているものではありません。
- 身体状況に応じて、どの運動がより適切であるか、専門家に指示を仰いでください。
- ”e_gym”は、リハビリ治療の代わりとなるものではありません。 あくまでご自宅でできる運動のガイドとしてお役立てください。
- 安全のために、それぞれの運動を行う際(特に立って行う運動 の場合)、はじめの数回は付き添いのかたと行うようにしてください。
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